2021年11月プランタン記事
「子どもの自立を支える場所」
自立援助ホーム いっぽ(浅山町)
【5年前に開設】
浅山町の「自立援助ホーム いっぽ」は里親やファミリーホームの協力で、2016年9月に開設されました。何らかの事情で自分の家庭で生活できない子どもを支える里親や児童養護施設には、年齢による期限があります。里親サロンで里子や施設を退所した「その後」を語り合う中で、社会に出る自立をサポートする場所の必要性が言われたことが開設の契機。男子が入れる場所がほしいという県の要望もありました。
【洗濯掃除は自分で】
ここでは高校生、専門学校生、就職や進学を目指す人など、16歳から21歳の7人の男子が生活しています。部屋代などを毎月入れ、仕事をすること。貯金をしてルールを守ることが決まり。食事は職員が作りますが、自炊の練習のため調理をする機会も設けます。洗濯や掃除は自分で行い、金銭管理は職員が相談に乗ることもあります。
【身に着けてほしい力】
職員はホーム長の青木佑磨さんら常勤3人と非常勤8人です。ここで暮らす子どもは大人の都合で生活を決められることが多かったため、自分の人生は自分で考えて選ぶ「自己選択」を大事にしています。また、自分で決めた選択に責任を持つ「自己決定」も大切。そして、どんな自分も肯定する「自己肯定」は、つらいことを乗り越える力になります。青木さんたちは褒めて励まし、時には叱って、一緒に悩みながら対話。自ら失敗を乗り越えて成功する経験もしてほしいと考えています。
【ボランティアを募集】
学校や仕事以外の自由時間にはテレビや携帯を楽しむ男子たち。将来の自立に向けて頑張っています。
いっぽでは夕食作り、進学に向けての学習支援、事務作業などのボランティアも募集しています。